十六 × 二十

本について。時々他のネタも。心臓が悪いのでコメント不可です…

語るって楽しい!それを聞くのも楽しい!

シミルボン投稿日 2020.08.11

会話って、自然に流れてる時が一番楽しい。お互い連想の赴くままにあれこれ語る。相乗効果で思わぬことを思い出し、それが相手にも刺激になって別の話が次々と。ああこの流れを打ち切りたくないなあ、なんて邪念が入ると何故かふと沈黙の谷(天使のお通り)や、偶然の邪魔(電話とか客とかね)が入って、魔法の時間、終わり、になっちゃう。
喋るって楽しいんだ。タブーなんて気にせずありのままに、誤解を恐れず喋ってる時が無敵。(実は喋りすぎて、後でヤバイ、と思ったりするが…)
まあ、そんな対談集です。良い話、ワルい話が沢山。米朝さんは、相手に遠慮させず、喋らすのが得意。お人柄もあるけど、東京でも修行してる(師匠は正岡容知らないかなあ。都筑道夫や小沢正一も弟子なんだよ)から、どっちの話題でも強い。芸事も幅広く好きで色々知ってるから「は?何ですか?」にならず「ああ、そうそう、そうでしたなそりゃ知らなんだ」になって相手が楽に話せるんだ。(付け焼き刃じゃないからね)
この対談、一年半続いたラジオ番組だからまだまだ未収録分があるはず。コンプリート版をぜひ出して欲しい。(収録対談でも紙数制限でカットした惜しいネタがあるらしい)
米朝さんは、一流芸人だけじゃなく、

平凡なサラリーマンや主婦や、農家や商店の人々や、言わば普通の庶民の人生体験の記録、それこそ必要なのではないか、と強く感じました。

とあとがきで書かれている。まあ、それは我々に残された仕事だろう。

確か続編ぽいのが一冊出てたはず。

 

本書に収録されてるのは
喜劇・藤山寛美
浪曲・初代京山幸枝若
歌舞伎・十三世片岡仁左衛門
漫才・松鶴家千代若千代菊
文楽・二世吉田玉五郎
講釈・三代目旭堂南陵
新内・岡本文弥
新国劇・五世河原崎国太郎
バイオリン・辻久子
大道芸・安田里美
吉本興業元会長・林正之助
以上11回分


(
追記:2020-8-11 10:48)
書き忘れてた!
ことばの感じが皆さん素敵!
これ、ぜひ音源版で聴きたい!
コンプリートの際にはぜひご検討を!