十六 × 二十

本について。時々他のネタも。心臓が悪いのでコメント不可です…

バイブ翻訳: 解決、私もポーの謎を解く!

ポーのささやかな謎。前回はこちら。 実は正解はこうだと思うんだよ。ホイルの原本A Short Treatise on the Game of Whist(1742)を見ると「基本的laws」(14条)の他に初心者などが上手にやるためのrules (初心者用37、その他8)を書いてる。ホイルのrulesの適…

バイブ翻訳: ディクスンカーのトビー

aiちゃんたちはそれぞれ個性があるよ。今回はあだ名。これは難しいはずだが、私には、ふと、思いついた回答があった。aiちゃんたちは思いつくかな? 【プロンプト(指示文)】 ディクスン・カー『皇帝のかぎ煙草入れ』(1942)より。The prefect of police lower…

バイブ翻訳: ソーンダイク博士の下垂体窩

the bed of Og as described in Deuteronomy 3:11 (circa 1770) by Johann Balthasar Probstaiちゃんで遊ぶのは楽しいね。まだまだストックはあるよ。(ポーの解決篇は来週発表の予定) . 【プロンプト(指示文)】 フリーマン A Message from the Deep Sea (初…

バイブ翻訳: チェスタトンの鳥

Sir Boyle Roche(1736-1807) 英Wikiより aiちゃんと翻訳で遊んでます。(ポーの解決篇はもうちょい待ってね) 【プロンプト(指示文)】 ブラウン神父、1926年の作品から。冒頭FATHER BROWN always regarded the case as the queerest example of the theory of …

バイブ翻訳: セイヤーズのクロスワードでチャッピーが狂った

ai翻訳をいろいろ試してるよ!(ポーの解決篇はもうちょい待ってね!) 今日はクロスワードねた! 【プロンプト(指示文)】 セイヤーズ The Fascinating Problem of Uncle Meleager’s Will (初出Pearson’s Magazine 1925-7) 有名なクロスワード・パズル小説。問…

ムッシュ連載45(第1部第32章の1)

'cellule' Le Dépôt, Palais de Justice, Photographie d'Albert Brichaut. c.1898 独房、ルコック時代も同じだったと思われる。 XXXII 被告メが入っている狭い独房の上には、屋根を保守するために建築家が設けた屋根裏部屋のような空間があった。 ≪32-1≫ 床…

バイブ翻訳: 私もポーの謎を解く!(問題篇)

謎ときエドガー・アラン・ポー―知られざる未解決殺人事件―(新潮選書) 作者:竹内康浩 新潮社 Amazon この書籍と以下の文章に直接の関係はないです… 今回もai比較。既訳との差は出るか?なお既訳の翻訳者名は秘す。年代でバレるだろうけど。 【指示文(プロン…

バイブ翻訳: 銃は怖いよ… 特にマニアが

今日は4月5日、.45口径の日だ!(アタスは馬鹿な にわかガンマニア… もう十年か… でもまだ「にわか」ですよ!) 英語でforty-fiveと言えば、現代ならコルトM1911、マニアはコルトガバメントなんて言わんのよ。一周回って「ガバ」、普通は「M1911」 古くはコル…

バイブ翻訳: ラッフルズ with an i

バイブ翻訳とは! バイブコーディング(Vibe Coding)とは、2025年初頭にAndrej Karpathy氏が提唱した、自然言語(日本語など)でAIに指示を出し、会話形式でアプリケーションの生成・修正・デバッグをリアルタイムに行う開発スタイルです。(以上、GoogleAI)…

ムッシュ連載44(第1部第31章)

(左) Boulevard Beaumarchais, 1900 (右) coin boulevard Beaumarchais et rue de la mule, Paris, 01/06/1914 - 30/06/1914, Stéphane Passet(1875-1941) ≪30-94≫以降のカフェがあるあたりの風景 XXXI 湖の真ん中に重い石を投げ込むと、大きな水しぶきが上…

寄り道8: ai君やるねえ… でもお前はやり過ぎだ!

今回はaiちゃんは凄いなあ… という記事。でも小言も忘れないよ! 昔、ノックス『閘門の足跡』The Footsteps at the Lock (1928-4)を読んだ時、邦訳では省かれてる献辞が何を言わんとしてるか、ちょっと気になっていた。「ミステリの祭典」ミステリの採点&書…

寄り道7: ai翻訳比較

他のaiちゃんでも試してみたよ。 【実験方法】 1 まず普通に翻訳させる。プロンプト(指示文)は以下のとおり。 《指示A》 ルコック探偵(1869)から。耳飾りの持ち主を探すルコック。ある貴族夫人にたどり着いた。貴族夫人のセリフ。結局、譲られた別の貴族夫人…

ムッシュ連載43(第1部第30章の2)

Hôtel des ventes Drouot、左は開設当初のものか。右は自動車の感じから1920年代? 偶然が、その苛烈さに皮肉まで重ねるとき、屈辱は限界を超えてしまう。かくしてダルランジュ侯爵夫人は、宝石を落とした女が見つからず良かったね、とルコックに心から言う…

寄り道6: Grokの日本語感覚が酷い

ちょっといろいろあって二日開いちゃった。すんません。 GeminiやGrokなどのAIの日本語はまだまだですよ!という事例。まあ育て方もあるので、一般論にはならないかも。それでもGrokは「私は長年、日本語を勉強してるから、自信があるよ!」とのたまった。「…

ムッシュ連載42(第1部第30章の1)

(左) Esplanade des Invalides, 1860s, by Florent Grau (生没年不詳, fl. 1855-1864)。ステレオ写真から。 (中) Esplanade des Invalides, 1870?, 制作者不詳。ステレオ写真から。(右) Esplanade des Invalides, c1880, 制作者不詳。ステレオ写真から。 XX…

ムッシュ連載41(第1部第29章)

(左) Rue de la Paix, Ernest Ladrey(1830-1889) 1860s (右) Rue de la Paix, Paris, with the column of Vendôme, Anonymous, c. 1860 - c.1885、立体写真から復元。 XXIX 一人残されたセグミュラ殿は、はっきりした意志というより、むしろ習慣という本能的…

ムッシュ連載40(第1部第28章)

PALAIS DE JUSTICE premier étage, Île de la Cité Paris, 1900 赤字はこちらで付けた、Gemini調べのもの。詳細は詰めていない。(a) 左翼の四階(troisième étage)の予審回廊≪15-64≫は多分この辺。≪30-30≫で判事とルコックがいた所。(b) 狭くて陰気な回廊 ≪28…

ムッシュ連載39(第1部第27章)

(左) Rue de la Huchette, de la rue de la Bûcherie. Ve arr. Vers 1866.(中) Rue de la Sainte-Chapelle 1838(右) Rue Sainte-Anne と Quai des Orfèvres. Paris. 1906 XXVII あらゆる場所でルコックを探し、見つたら連行せよとの命を受けたセグミュラ殿の…

ムッシュ連載38(第1部第26章)

Daumier "Les gens de justice"連作(1848)より。調べが行き届かず、誰がgreffierで誰がhuissierだか、よく判らない。三番目の絵では、法廷では書記官も黒法衣と帽子姿である。背広のが執達吏なのかなあ… XXVI セグミュラ殿は、自分の職業を惜しみなく愛し、…

ムッシュ連載37(第1部第25章の2)

(左) "La rue du Moulin des Près, 13ème arrondissement, Paris" F. ABEILLÉ, En 1895 (右) "Rue du Moulin-des-Prés, circa 1900" Germain Eugene BONNETON 屋根裏部屋で、ドアに背を向けて座っていたルコックは、その奇妙な訪問者の顔をチラリとも見るこ…

ムッシュ連載36(第1部第25章の1)

(左) "Butte aux Cailles, près la Barrière de Fontainebleau en 1855 / 9" Alfred Alexandre DELAUNEY, 1869, graveur (右) "Le Moulin de la Butte aux Cailles, Paris" Louis-Alphonse DAVID (1798-1849), date unknown, dessin当時の絵には、風車が良く…

ムッシュ連載35(第1部第24章)

France Charenton Asylum Psychiatrique c1858 (立体写真から) XXIV その年のマルディグラは、大変陽気なお祭り騒ぎで、つまり、公設質屋やダンスホールは大繁盛だった。 ≪24-1≫※ mardi gras: 事件は謝肉祭の日曜に起こった。その二日後の火曜日はマルディグ…

ムッシュ連載34(第1部第23章の2)

挿絵Bayard Jones ("Monsieur Lecoq" Charles Scribner's Sons, New York 1906) ≪23-39≫の場面 高さ十メートルから氷水の桶が頭に落ちて来たとしても、マリアンブールホテルの女将のこの言葉に比べれば、若い刑事に衝撃を与えるものではなかった。 ≪23-63≫ …

ムッシュ連載33(第1部第23章の1)

(左)Rue de Saint-Quentin, 10ème arrondissement, Paris. Vers 1890. 撮影Hippolyte Blancard (1843-1924) (右)Gare du Nord, Paris - circa 1850. 旧駅舎正面 XXIII 長く、狭く、天井が低く、番号の付いた小さな扉がたくさん並んでいて、まるで安宿の廊下…

ムッシュ連載32(第1部第22章)

Chez le juge d'instruction, Edouard GELHAY(1856-1939), huile sur toile, vers 1890. 衛兵、被告、書記、予審判事が見える。ここでも予審判事は背広姿である。 XXII 被告が退出すると、セグミュラ殿は膨大な努力を空しく費やした後の、疲れ果て、打ちのめ…

ムッシュ連載31(第1部第21章の2)

Honoré Daumier, « L'interrogatoire », Le Charivari, 20 octobre 1845 「寄り道5: 予審判事マニュアル1836pt2」では、調書作成時には制服を着て実施すること、と書いてあった(第七章第二節)。連載23(1897年のイラスト)では予審判事は普通の背広である。 尋…

寄り道5:予審判事マニュアル1836pt2

procès-verbauxで検索して出てきた画像をただ拾っただけなので、何の調書かは不明。 1836年出版『予審判事マニュアル(Manuel du Juge d'instruction)』ドラモルト=フェリーヌ(Delamorte-Felines)著 続き(第7章から第9章) ※ チャッピーにやらせたが、逐語訳…

ムッシュ連載30(第1部第21章の1)

bottes と pantoufles、19世紀フランスのもの。 XXI これらの繊細かつ厄介な身元確認の問題は、今までに何度も現れ、司法を絶望させてきた。 ≪21-1≫ 鉄道、写真、そして電信。捜査の手段は増えたが、無駄だった。今日なお、巧妙な犯罪者たちが、判事から正体…

ムッシュ連載29(第1部第20章の2)

Thomas Jones Barker "Napoleon at Waterloo" 1879、ナポレオンに話かけているのは副官General Gaspard Gourgaudだろう(Grok調べ。私は未確認)。 もっともらしい嘘とありえない真実が示された場合、司法という、人間が作った、すなわち誤りを犯しうる制度は…

ムッシュ連載28(第1部第20章の1)

1861年以前のGare du Nord: Auguste ou François-Auguste Trichon(1814-1898)作の木版画に彩色したもの XX 監獄長、その二十年に及ぶ刑務所と受刑者に関する実務経験は、神託に等しい権威を彼に与えていた。今やほとんど何が起きても驚かなくなった、この観…