十六 × 二十

本について。時々他のネタも。心臓が悪いのでコメント不可です…

脳内旅行第3回 トルコ 1992年から1996年まで

シミルボン投稿日 2020.09.02

延々と続いてたんだ! 私が持ってるのは1巻と2巻だけ。(2巻も一気に読むのはもったいないのでまだとってある)
エルドアン政権になってからのトルコって大変だろうなあ、とぼんやり考えてたので近況が知りたい。でもその前に3巻目以降も読みたいなあ。
旅というより日常生活を体験出来るエッセイ漫画。こーゆーのは女性のが圧倒的に面白い。男は仕事で戦ってしまうから、こんなに正直にはなれない。表現しようとすれば、どうしても身構えて、フォーマットに頼ってしまう。大抵日常生活は奥さんに任せきりなので、実感を得るのが難しい。
本書はただの旅行者から、どんどんトルコの日常に入り込んでゆく著者のスタンスが良い。自分語りをほとんどしないので、あれトルコ人の夫?とか、いつの間にか、トルコに定住しちゃってるけど一切の説明なし。安直な文化批評をしないところも非常に良い。生活の延長にトルコがあって、ちょっと珍しいよ?聞いてく?みたいな感じ。
観光旅行でシリアに行く話なんて、今は夢のような世界。現在は戦火で大変だろう地域が、そんなに良いところだったなんて早く平和が戻るのを本当に祈りたい。
私は著者の漫画作品は全然知らないのだが、トルコの信頼出来るリポーターとしてずっと追いかけたい。著者の謎の人生も少しずつ語られて行くのだろう。(本書の最後にトルコとの馴れ初めが慎ましやかに載ってる)
まだまだ楽しみが沢山!これから第2巻を早速読もう!
BGM:
古典のUdi Hrantの作品集(1930年ごろ)。本書でチラッと出てくるゼキ・ミュレンも聞いた。