十六 × 二十

本について。時々他のネタも。心臓が悪いのでコメント不可です…

サイレント映画はわかりやすい!

数年前から1920年代〜1930年代の英米探偵小説にハマっていて、動く映像資料も見たいなあ… 写真とかよりずっと情報量も多いし、でも日本語になってるのが少ないしなあ… と思っていた。

けど1930年以降はトーキーだけど、それ以前はサイレント映画。必ず字幕がついてるから、字幕さえ翻訳すれば良い!と気づいて、じゃあセリフの聞き取りよりずっとマシだ!

てなわけで、サイレント映画を某Tubeとかで探して結構観るようになった。その成果が、この記事になったわけ。

 以前からキートンはほとんど見てたし、サイレント映画独特の大袈裟な身振りや白黒画質の感じに慣れれば、全然問題ない。無駄なセリフが(聞き取れないので)気になる1930年以降のトーキーよりスッキリしてるし、長篇大作も少ない、といい事づくめ。

まあでもたいして観てないんですねどね。

良いガイドブックとして、この労作をあげておこう。

残念なのは原語タイトルの索引が付いてないので、探すには、原語タイトルをWebで検索→日本語タイトルを見つけたら、この本で映画評を探す… という手間がかかること(索引は本シリーズの番外編『ぼくの採点表—西洋シネマ大系 (総索引) 20世紀ムーヴィーズ』という本になってるようだが、私は未確認)。

軽妙洒脱な双葉大旦那のちょい辛感想、当時の批評百本余りと当時の記憶を遡って1990年代に書いた九百本ほど、合計1128の映画評。

やや古めの日本語だけど、こういう文体は好きだなあ…

一例だけあげときましょう。

キートンの栃面棒

(※ 今の邦訳タイトルは『セブン・チャンス』だが「セ」の項には載ってない…)

キートンの長篇作品十一本のなかで中位の出来ばえだが、今日になって見ると実に面白い… 途中に盛りこまれたギャグの分量の多いことは驚くばかり…

なんで中位? 双葉御大は『キートンの船長』がベスト1らしい。

1930年代にはミステリー系の日本未紹介の映像が結構ある。誰か翻訳して紹介してくれないかなあ。(試してみたけどやっぱり聞き取り困難です…)