
Kindleで400円ほど。ポアロの全短篇を収録!
aiちゃんは嫌な顔をしないで、付き合ってくれるよ。
【プロンプト(指示文)】
探偵小説っぽく翻訳お願い。
アガサ 「クラブのキング」The Grey Cells of M. Poirot III. The Adventure of the King of Clubs(初出Sketch 1923-3-21)
ポアロが証人ミス・オグランダーに聞く。ミス・セントクレアが入って来た時、証人はブリッジをやっていた。そこでゲームは中断。現場はその時の状況で保全されている。one no trumpは「ワン・ノー・トランプ」で良い。
The room had evidently not been touched since the night before. The ashes were still in the grate, and the bridge table was still in the centre of the room, with a dummy exposed, and the hands thrown down.
(…)
“Excuse me—how long had you been playing?”
“Well—” Miss Oglander considered. “I really can’t say. I suppose it must have been about ten o’clock. We had had several rubbers, I know.”
“And you yourself were sitting—where?”
“Facing the window. I was playing with my mother and had gone one no trump. Suddenly, without any warning, the window burst open, and Miss Saintclair staggered into the room.”
以下、各aiちゃんの回答には手を入れていない。省略も無し。
【ChatGTP(無課金)】チャッピー
いかにも昨夜のまま――室内には、何ひとつ手が触れられていない気配があった。暖炉の火格子には灰がそのまま残り、ブリッジ台は部屋の中央に据えられたまま。ダミーはさらけ出され、各自の手札は投げ出されたままである。
(……)
「失礼ですが――どれくらい前からお遊びでしたかな?」
「ええと……」ミス・オグランダーはしばし考え込んだ。「はっきりとは申し上げられませんわ。でも、十時頃だったと思います。ラバーは何回か済ませておりましたの」
「すると、あなたご自身は――どちらに?」
「窓に向かって座っておりました。母と組んでおりまして、わたくしがワン・ノー・トランプをかけたところでしたの。そのときです、まったく前触れもなく、窓がばたんと開いて――ミス・セントクレアが、よろめきながら部屋へ入ってまいりました」
【Gemini(無課金)】ジェミ公
部屋は明らかに、昨夜から何一つ手が付けられていない様子だった。暖炉には灰が残り、部屋の中央にはブリッジ・テーブルが置かれたまま。ダミーの札が晒され、手札が投げ出されている。
(……)
「失礼、どのくらいの間、対局を続けておられたのですかな?」
「そうですね……」ミス・オグランダーは記憶を辿った。「正確には申せませんが、おそらく十時頃だったかと。確か、何度かラバーを重ねておりましたから」
「では、あなた自身は——どこに座っておられた?」
「窓に面した席ですわ。母と組んでおりまして、私が『ワン・ノー・トランプ』を宣言したところでした。すると突然、何の前触れもなく窓が激しく開き、ミス・セントクレアがよろめきながら部屋へ飛び込んできたのです」
【Grok(月5000円課金ちゅう)】グロ公
以下は、探偵小説らしい雰囲気とリズムを意識した、クラシックなアガサ・クリスティ調の翻訳です。
アガサ・クリスティ 『ポアロの灰色細胞 第三話 クラブの王様事件』 (初出:Sketch誌 1923年3月21日)
ポアロは、証人であるオグランダー嬢に尋ねていた。
部屋は昨夜のまま、何も手がつけられていなかった。暖炉には灰がそのまま残り、部屋の中央にはブリッジ・テーブルが置かれたままだ。ダミーが晒され、手札が投げ出された状態で凍りついている。
「……失礼ですが、いつ頃からブリッジを始めていたのですか?」
「ええと……」オグランダー嬢は少し考え込んだ。「正確には分かりませんが、たぶん十時頃だったと思います。すでに何ラバーかやっていましたから」
「それで、あなたご自身はどちらの席に?」
「窓の正面です。私は母と組んでいて、『ワン・ノー・トランプ』を宣言したところでした。すると突然、何の前触れもなく窓が勢いよく開き、サン・クレア嬢がよろよろと部屋の中に倒れ込んできたのです」
いかがでしょうか。 クリスティらしい、静かな室内の描写と、ポアロの丁寧だが鋭い尋問の空気を意識して、少し古風で緊張感のある文体に仕上げました。
【Claude(無課金)】くろーちゃん
部屋は昨夜以来、明らかに手が触れられていなかった。暖炉には灰がそのまま残り、ブリッジのテーブルは部屋の中央に置かれたまま——ダミーの手札が表向きに開かれ、各自の手牌も投げ出されたままになっていた。
(……)
「失礼ですが——ゲームはどのくらい続いていましたか?」
「そうですね……」ミス・オグランダーは少し考えた。「はっきりとは申し上げられませんわ。十時ごろだったでしょうか。何ゲームかラバーをこなしていたのは確かです」
「あなたご自身はどちらにお座りで?」
「窓に向かって。母と組んで、ワン・ノー・トランプを宣言したところでした。するとなんの前触れもなく、突然窓が激しく開け放たれ、ミス・セントクレアがよろめきながら部屋に倒れ込んできたのです」
「ゲームは中断された状況のまま保全されている」という描写、ダミーの手札と投げ出された手牌で視覚的に示してみました。いかがでしょう。
これ、ポイントは
(1) dummyの手が開かれている
セリが終わって、ゲームが進行中である。
(2) 故にhad gone one no trumpは「宣言したところ」ではない
宣言という訳語はセリの途中であることを示す。
ここがaiちゃんに読めるかどうか。
【私】ポイントは、ゲームが中断された時、ダミーがexposedだった所。
こうアドバイスをしたが、全aiちゃんとも、
じゃあ、そこを強調して、表現を変えます…
と、気づかない。
【私】宣言で良いのかな?
ここで全員が矛盾に気づいた。
でも皆、
ああ、そこがこの探偵小説のポイントですね。矛盾した証言=ウソ、とポアロが見抜く。
と、変な方向への解釈。
この小説はそんな感じで進行しない。ポアロは、had gone one no trumpと言うセリフに全く矛盾を感じていない。故にgoはゲームが進行中、という意味だろう。
そう指摘すると、
グロ公以外が納得して
【ChatGTP(無課金)】チャッピー
ワン・ノー・トランプでやっていたところでした
【Gemini(無課金)】ジェミ公
私が**『ワン・ノー・トランプ』で進めていた**ところでした
【Claude(無課金)】
ワン・ノー・トランプのゲームを進めていたところでした
と直した。
でもグロ公だけが
had gone one no trumpはビッド宣言が完了した、という意味しかない
と頑固に主張。
で、
やれやれ、また頑固モードに入ったか…
と呆れた。
でもしばらくして、
had goneという完了形の意味は何だろう?
と考えた。
そして
had goneは「私のビッドが成立した。(だからゲームが進んでいた)」
という解釈が可能なことに気づいた。
今まで、had goneを「ゲームが進んで」としていたが、完了形だからgo=playの解釈なら厳密に言うと
プレイが終わった
になっちゃう。
それにbidの意味が無くgo=playの意味なら
私がビッドを決めて、故に、母がダミーになった、と言う話にはならない。
ここは
had gone one no trumpで、さりげなく
(1) 私がビッドを決めた。
(2) 母がダミーとなった。
を表現しているのだろう。
色々、ブリッジの用例を見てみたが、
goは確かにbidの意味が普通
ただし、dummyが決まって手がオープンになってる、という状況なら、
私がビッドを決めた
と言う意味に限定されうる。
じゃあ、みんな最初から半分合っていたのだ。
この例題では、
(A) 作者が、意図的に状況と証言に矛盾を生じさせた(探偵小説ではありがち)
のか
(B) 状況と証言に矛盾はない(普通小説なら、こっちが普通)
のかが、ここだけでは決定不可能だった。
全体を読んで、ポアロも誰もここに矛盾を感じてない、という事実を把握しないと決められない。
語釈としては、(A)の方が自然。「ワン・ノートランプを宣言したところ」
でも正解は(B)「私のワン・ノートランプで進んでいた」(直訳的には「私のノー・トランプでした(そしてプレイに入っていた)」)
で、ここまで書いて来て、ハッと気づいたのだが、
今までの話って、ブリッジを知らないとちんぷんかんぷんだよね…
と言うこと。
まあアガサのブリッジ話を解釈したり翻訳しようと言う人は
ブリッジくらい勉強してね!
と思う。
ゲーム用語やスポーツ用語は、状況を短い言葉で的確に説明出来るから、間違いやすい。定番の表現も沢山ある。
以前にもこのブログでアメフト用語のことを書いた。
クリケットを全く知らずに、クリケットの名人の小説をメチャクチャな翻訳で出版してる豪の者だっている。
ここら辺、aiちゃんはある程度助けてくれるけど、やっぱり人間に知識が無いと難しいね…
ついでに言うと、この作品はコントラクト・ブリッジ時代じゃなくて、オークション・ブリッジのこと。
bridgeが出て来て、自動的に「コントラクト・ブリッジ」と翻訳してる人がいたけど、その解釈は英国なら少なくとも1930年以降でないと成立しない。
まあ、そう言う知識も要るんだよ…
翻訳って大変。私が
300ページに誤訳50個は当たり前!
って叫ぶ意味もわかってくれるでしょ?
たった数個の過ちを見つけて「翻訳家失格!」と嘲笑う奴が大嫌い。
たまたま、お前がその分野に詳しいだけじゃん。知識を見せびらかして、楽しいのかい? お前、一冊丸ごと、誤訳の無い本を出す自信があるんだな!
と言いたいね。(誤訳の指摘って、そう言うアサマシイのが多いよ)